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「enough」の「gh」は発音されない!?

「enough」の「gh」は発音されず、無音となります。

 

 

この単語は「イナフ」と発音され、「gh」の部分は音として現れません。このような「gh」を含む単語は英語には他にもいくつかありますが、多くの場合、「gh」は無音か、「f」の音として発音されます。例えば:

「laugh」(ラフ):この単語でも「gh」は「f」の音として発音されます。
「night」(ナイト):この単語では「gh」は無音です。
英語の綴りと発音の関係は歴史的な変化や言語の影響を受けているため、必ずしも一貫していないことがあります。

 

「enough」やその他の「gh」を含む単語の発音が変化したのは、英語の発音が大きく変わった歴史的な過程、特に中英語から現代英語への変遷に関連しています。この変化の中で、「gh」の発音も変わりました。

  1. 中英語時代(1150-1500年):

    • 中英語では「gh」は一般的に軟口蓋摩擦音(喉の奥で発音される「h」のような音)で発音されていました。例えば、「night」は「ニッヒト」、「laugh」は「ラッフ」のように発音されていました。
  2. 大母音推移(15世紀後半〜18世紀前半):

    • この期間に英語の母音が大きく変化しましたが、それに伴って子音もいくつかの変化を経験しました。「gh」の発音が多くの単語で消失し、無音になったり、他の音に変わる現象が起こりました。
  3. 現代英語:

    • 現代英語では、「gh」が無音になるか、「f」として発音されることが一般的です。例えば、「enough」(イナフ)、「laugh」(ラフ)、「night」(ナイト)などです。

この変化の背景には、以下のような要因が影響しています:

  • 発音の簡略化: 時代が進むにつれて、発音が簡略化される傾向があります。特に、発音が難しい音や位置にある音は省略されやすくなります。
  • 印刷技術の発展: 15世紀後半の印刷技術の発展により、綴りが固定化されましたが、発音の変化は綴りに反映されませんでした。そのため、現代でも「gh」のような発音されない文字が多く残っています。
  • 地域差: 英語は広範囲で使用されるようになり、地域ごとの発音の違いも影響を与えました。特定の地域では「gh」の発音が早く消失したため、その影響が標準英語に反映されました。

これらの要因が複合的に影響し、「gh」の発音が消失したり変化した結果、現代の英語に至っています。

 

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